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食事で健康を維持したり病を快復させることの一つに「食養」という考え方があります。
文字通り「食」によって「生命を養う」というもの。
古代の人びとは病を引き起こさないよう、食に関するさまざまな法則性を実践し、不老長寿を願いました。ここでは、代表的な項目だけを紹介いたします。ご興味のある方は調べてみてください。
陰陽五行説を活用した薬膳では
「陰」涼・寒 「陽」温・熱 「平」
「五色」青(緑)・赤・黄・白・黒(紫)「五味」酸・苦・甘・辛・塩
などを季節や体調により、食べ物の性質や色・味などを偏らずに摂る食事法があります。
日本の食養家では
「一物全体」命を丸ごといただくことで、栄養のバランスが傾かない。(玄米・皮・茎・葉・骨・内臓など)
「身土不二」生まれ育った土地と身体は切り離せないもの。旬の採れたての食材が強い生命力を与える。
「まごわやさしいこ」
ま=豆類 ご=ごま わ=わかめ(海藻類) や=野菜 さ=魚 し=椎茸(キノコ類) い=芋類
こ=酵素(味噌や納豆などの発酵食品)⇒これらを積極的に食べよう。
ヨガ五千年の格言では
「腹八分に医者いらず、腹六分に老いを忘れ、腹四分で神に近づく」⇒食べ過ぎに気をつけよう。
などになります。このような考えを日常の食生活に活かせると病気が起きにくくなります。しかし、その理論が一般的には難しく、現代の日常には取り入れにくいものもあるでしょう。
ここでは、大まかな「動物性たんぱく質と植物性たんぱく質」の摂取の仕方が、人それぞれの生活習慣によって違いがあることを紹介します。
長い間、食事の専門家の中で議題として取り上げられてきたのが、「動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のどちらが人体に有益か?」ということでした。1977年にアメリカで発表されたマクガバン・レポート(食事と病気に関する大規模調査)では、「動物性たんぱく質はよくない」と発表されてきた経緯があります。
以下にご紹介するのは、ハーバード大学マサチューセッツ総合病院での30年間13万人以上の米国民(多人種)を対象とした米医学会の大規模研究になります。「動物性たんぱく質中心の食事」と「植物性たんぱく質中心の食事」のグループにわけ、さらに「飲酒、喫煙、肥満、運動不足」の4つの因子があるグループと、ないグループでの調査になるのですが、結果は意外なものでした。
≪4つの因子のないグループ≫では、死亡リスクの差において、「動物性たんぱく質中心の食事グループ」と「植物性たんぱく質中心のグループ」に差異が見られなかったのです。毎日の酒・タバコがなく、太らず運動をしていれば、動物性たんぱく質中心でもよいという結果でした。
ところが、≪4つの因子が一つでもあるグループ≫において、「植物性たんぱく質中心」に死亡リスクの上昇は少ないのに対し、「動物性たんぱく質中心」では死亡リスクの急上昇(主に心臓血管疾病)が見られたのです。
この場合は①か②のどちらかが改善策となるようです。
①4つの因子(飲酒・喫煙・肥満・運動不足)の該当項目を改善する
②「植物性たんぱく質」を増やし、「動物性たんぱく質」を高リスク⇒中小リスクへ切り替える
下図参照
基本的には、基礎代謝が高く活動量の多い20代の方はさほど気にしなくても良いのですが、職種(立ち・座り・歩き・肉体労働)職場環境や通勤状況によっても活動量が違う為、注意が必要となる場合があります。